先日本屋にぶらっと立ち寄った。そこで「鈍感力」という渡辺淳一氏の本に目が留まった。ここ何日も忙しさにかまけて本を読むこともなかった。
ぱらぱらと本をめくるとなかなか面白そうである。店員に聞くと今ベストセラーとのこと。出版してまだ間がないがすでに36万部売れているらしい。 本との出合いも、常々森信三先生の言葉通りと思っている。「必ず会える、決して早からず遅からず。」である。読み終えて、自分自身を振り返ると鈍感力が落ちてきたと思う。自称「鈍い男」と自負してきた。また今も妻から「お父さんは鈍い」とよく言われる。 しかし内面は違ってきている。いままで気にも留めなかった人のしぐさが気になる。 社員の言葉遣いの一言がひっかかることがある。これまで何気なく聞いていた言葉に敏感に反応する。プラスに受け入れようと思うのだが、心は怒っている。「その言い方ないやろ。」と叱っている自分がいる。 渡辺氏は「鈍感力」とは「受け入れる力」であると言っている。 それを求めていろんな本を読み、人との出会いで学んできたつもり。身についてきたと思っていたが気づくと、元の木阿弥である。 相手を思いやる心。愛である。鈍感力とは「愛する力」とある。 また彼は「愛することは許すことである。」とも言っている。愛があればどんなことも受け入れることができる。「受け入れる力」が付けばどんな人をも愛することが出来る。 「鈍感力」は死ぬまで養い続けなければとまた新たに気づかせてもらった。 『一言にして以て身を終うるまで之を行う可き者有りや。 子曰く、其れ恕か。』まさに「鈍感力」は「恕(ユルス)」の心である。 ありがとう。
by shikanko
| 2007-03-11 20:53
| 社長ブログ
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