先場所 12勝3敗で敢闘、技能のダブル受賞で一躍期待の星となった豊真将(ほうましょう)。師匠の寺尾(錣山)親方から今場所は「勝たなくていいぞ」と言われているらしい。
以前に豊真将のことは書かせて頂いた。彼の角界入りは変わっていた。人生回り道して入幕してきた。しかし13場所という超スピードで幕内に上がった。その速さは歴代9位だ。寺尾親方は「ここまで順調にきすぎて出来すぎだ。今場所は初めて上位陣にもあたる。勉強の場所である。勝ち星を取るために中途半端な勝ち方はするな。負けてむちゃくちゃにされこい。そうすれば自分の実力がどのくらいか、そして弱点もわかる。」と言っている。 家康は「勝つことばかり知りて負くることを知らざれば害その身に至る」と言っている。負けることは悔しい、つらい、しかし負けることでたくさんのことを学ぶことができる。仕事や商売でもそうである。失敗することによって問題点、課題が見えてくる。勝つことばかりで負けることを知らない人は、いつしか謙虚さを無くし傲慢になりそれ以上成長しない。 寺尾親方はあの軽い体重で39歳まで幕内をはった。その親方が彼に言う言葉は重い。 そして私も寺尾親方の言葉は、親として学ぶことでもある。子供に、負ける体験、失敗させる体験をさせる。その経験によって辛抱することを学び相手を思いやる心が育つのではないか。相撲は負けて覚えると言う。人生も同じである。 昨夜の出島との勝ち方を豊真将は「勝つことは勝ったが全然、前に攻めていませんから、反省することばかりです。」と謙虚に振り返っている。この素直さと謙虚さが豊真将の強さの真髄かもしれない。やっぱり彼をますます応援したくなった。
by shikanko
| 2007-01-14 01:19
| 社長ブログ
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