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しかん香ブログ
しかん香からの楽しいおたより

忘れていた友(平成18年12月4日)


今日は久しぶりに良く寝た。起きてすぐにシャワーを浴びた。シャワーを浴びていると朝方見た夢が蘇ってきた。ほとんど忘れていた友人との在りし日の思い出である。
彼とはあるセミナーで知り合い、何か馬が合った。私の彼の初印象は、私より10歳は若く油が乗り切った青年実業家に見えた。
ところがそうではなかった。だんだん親しくなって彼の悩みを知るようになった。
彼の両親は幼い時別れて、父親に育てられたと言う。幼い時のお思いでは両親の夫婦喧嘩だと言うくらいだ。決して恵まれた環境で育ってはいない。それに父親もかなり厳しかったようである。

こんな環境でもとにかくぐれもせず、高校を出た。そして建築会社に入社し彼の生来の負けん気で馬車馬のように働いたという。
31の時独立して工務店を開いた。いまは社員を10人ほど使っている。
三年ほど前まで大手の下請けをしていたが、世間も認める不景気でその下請けを止めた。
一大決心だった。直販である。自ら営業に、もちろん社員も営業に出て、また必死に働いた。
最近ようやく、なんとか黒字になってきたという。しかし彼の悩みは、どうしても社員としっくり行っていないことだ。とにかくなんでも自分が率先してやってしまう。社員が育たない。とかく社員に厳しく当たる。みんな頑張ってやってくれていることは、心で認めているがやさしく誉める言葉が出てこない。

それを彼は父親のせいだという。
父親から何をしても否定されたことがカルマとして離れないらしい。「俺は、通常持つべき感性に欠けているんや。」と言っていた。
そうかもしれない。やはり両親の愛情で暖かく育った人間とやはりどこかが違う。
冷たい感情が彼の持っているやさしさを殺してしまっているのだろう。
しかし彼はそのことをきっちりと認識していた。そして会社の問題点も自分にあると明確に知っていた。
私は彼の謙虚な姿に、年は若いが尊敬の念を持ったことを覚えている。
その彼とはもう何年も会っていない。その彼が突然夢のなかで私の前に現れた。「何か意味があるのか」と屋上に出て真っ青な晩秋の空を仰ぎながら彼の顔を思い出していた。
きっとこの不況を乗り越え素晴らしい会社を築いていることだろう。
一度連絡してみよう。
by shikanko | 2006-12-04 21:41 | 社長ブログ

 

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