しかん香ブログ
しかん香からの楽しいおたより

いつか見たエメラルド(平成19年10月6日)

b0101975_1752269.jpg 店内の掃除を終えて、シャッターを上げると五十半ばの品の良い奥様が立っておられた。
「いらっしゃいませ。」と声をかけると「朝早くから申し訳ありません。」と返事が帰ってきた。

聞くと昨日出した当社の「ダイヤモンド、地金引き取り」の新聞広告を見て来られたと言う。おもむろにハンドバックから指輪ケースを差し出された。開けると見事なエメラルドの指輪である。2カラットほどの石だが深いグリーンは私の眼を釘付けにした。

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                「このエメラルドはいつ頃買われましたか。」と伺うと「二十年ほど前です」と答えられた。たぶん買われた価格は350万以上はされたでしょうと言うと、ぴったりの様子。

二十年前にしては、ほとんど退色していない。
と言うのは、古いエメラルドはほとんどオイル処理がなされている。これはエメラルドを保護するためにもなされている加工処理である。どの鑑別書にも明記されている。

しかしこのオイル処理は年月が経つと少しオイルが蒸発し、色が微かに薄くなるのです。いま目の前のエメラルドの指輪はほとんどその痕跡が見受けられない。
久しぶりに見る逸品である。
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ルーペで見た後、顕微鏡でもう一度じっくりとこのエメラルドのインクルージョン(内包物)を探した。エメラルドの内部にはインクルージョン(キズのように見える内包物)が多く見られる。その特徴として結晶していく過程でギザギザの端を持つ空隙部(キャビティー)が見られる。

その空隙には食塩水がみたされそしてその中に岩塩の結晶と気泡が見られる。これが三相インクルージョンと言われ、コロンビア産の証拠になるのだ。まさに顕微鏡越しに見ているエメラルドはコロンビア産そのものだった。一時そのエメラルドグリーンの世界に魅入っていた。
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すると突然「今なら幾らぐらいのものでしょうか。」と聞かれて来た。現実の世界に戻った。
「これを査定するのは難しいですが。」と答えたあと査定価格を伝えた。予想以上の開きに驚かれていた。まずはもう一度鑑別書を採りそして2,3か所他店での査定価格を聞かれることをお勧めした。

その日はその美しいエメラルドグリーンが頭から離れない一日だった。
by shikanko | 2007-10-06 17:35 | 社長ブログ | Comments(0)

 

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