桜だよりがあちらこちらで聞かれるようになってきた。 またこの時期は会社勤めの方には人事異動の時期でもある。この移動が発表なるや,、あっと言うまに送別会が催される。 「送別会」と言えば夏目漱石の「坊ちゃん」を思い出す。英語教師古賀こと、うらなり君の送別会だ。うらなりの転勤を策略した本人である教頭、赤シャツが歯の浮いたような美辞麗句を滔々と喋る姿である。 ところで、今日の日経新聞の「何でもランキング」に「うれしい送別のことば」が書かれていた。 上司、先輩からのうれしい言葉の一位は「一緒に仕事して楽しかった。」二位は「ありがとう」 だった。そして部下・後輩からのうれしい言葉の一位は「ありがとうございました。」二位は「もっと一緒に仕事がしたかった。」である。 私もこの「送別会」で送られる方を2度経験している。転勤ではなく自己退職である。その会社を自ら離れる私に「送る会」をしてもらった。 今、私の友人の何人かは定年を迎えている。あるものは学校を卒業して今日までその会社一筋に勤めてきた。その彼にとって定年退職の「送別会」での「送られる言葉」は会社勤めの総決算に違いない。だからどんな送られる言葉も心にビンビン感じるだろう。ある人の言葉は一生忘れることがないかも知れない。 そしてその一言はやはり「ありがとう」「ありがとうございました。」である。 この言葉は最高の送る言葉だ。送られる人はこの言葉で一杯の感謝の気持ちをもらい、これからの人生への勇気を与えてくれる。 今年は百年に一度と言われる厳しい不況が世界中を襲っている。こんな状況の中「送別会」がどこかしこで見られる。どんな事情で送られているかはわからないが、その送別会が新たなる人生の門出になることを心から祈りたい。ありがとう。
by shikanko
| 2009-03-22 16:08
| 社長ブログ
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